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●阿部社長のメルマガ 「知らないと損をする!?家づくりのポイント」●第42号

Q1.0(キューワン)住宅からQ1.0X(キューワンエックス)住宅へ 第2話

今月もQ1.0X住宅について前回からの続きを書いてまいります。

前回は、具体的にQ1.0X住宅をつくるにあたり、部位別に優先順位を決め、行っていくことを提案させていただきました。

そして、一番目には後でやり直しが出来ない外壁を最初から210ミリ断熱にして、次に新築時のカーテンを断熱カーテンに変更することを提案しました。

今回は三番目として、基礎断熱の断熱厚を増すことを提案します。
理由は、やはり後からやり直しが聞かず、コスト増はそれほどでもないからです。

でも、その前に『そもそもなぜ基礎断熱なのか?床断熱の方が主流ではないの?』という声が聞こえてきそうなので、床断熱と基礎断熱の違いを検証してまいります。

床断熱とは、床に断熱材が入っている工法のことで、木造住宅の主流です。
しかし、本州ではつい最近まで床に断熱材を入れるという考え方は一般的ではありませんでした。

それは、日本の気候風土とおおいに関係があります。

「住宅建築は夏を旨とすべし」という言葉があるように、高温多湿の日本の気候風土では、通風による暑さ対策や木材を腐らせないということが重要な家づくりのノウハウでした。

床下も、床下換気口を通じて風が流れるように造り、木材の腐れを防ぎ、暑さに対しても風が通ることで涼しさを感じさせることができたのです。

しかし、北海道という寒さが厳しい地域において、外気温がマイナス20度の環境下では床下もマイナス20度になり、寒くて寒くて寝ることすら容易ではありませんし、いくらストーブを燃やしても追いつくようなものではありません。

そこで、断熱材が登場してから壁や天井と共に床下にも断熱材を入れるようになりました。

住宅は温かくなり無断熱住宅から見ると格段に快適になりました。

そして北海道においては、床断熱が住宅の断熱工法の主流として現在まで続いております。

 

一方、基礎断熱という考え方が出てきたのは平成に入ってからですが、その歴史は、昭和56、7年頃にドイツなどの石造り建築を視察した研究者が「外断熱」という考えを知って、それが道立の寒地住宅研究所に伝わり、外断熱とコンクリート建築物(火山灰ブロック住宅など)との併用が研究され、同時に発泡プラスチック系の断熱材が輸入され実証が進んだことが始まりだったと思います。

特に、北海道は官の主導で火山灰ブロックやコンクリートブロックの住宅を積極的に造ってきましたから、そのブロック住宅の改修工法として実験が始まったようです。

そして、日本で一番寒いといわれる陸別町では、当時の役場の建築課に勤務する建築技師や工務店が、道立の寒地住宅建築所と一緒に町の公営住宅を使い、ブロック躯体の外側に発泡プラスチック系断熱材を貼り、さらには基礎にも断熱材を貼るなどして、検証を続けておりました。

ちなみに、その後スカート断熱も陸別町で実験が行われ、地中温度の測定や経年変化などの検証がなされています。

一方で、そのころに断熱材を床に入れると、床下で水道が凍結しやすくなるということが問題になり、工務店も困っていたように思います。

床に断熱材が入っていない時には、室内の熱が床下に逃げて、床下換気口を閉めて風通しを悪くした床下も気温が上昇し水道管が凍結しにくくなっていたのですが、床に断熱材を入れると室内の熱が床に逃げなくなり、床下は外気温と同じようになるため水道が凍結したのです。

そういう時期に、コンクリートに断熱材を貼ると水道が凍結しないらしいということになり、基礎に断熱材を張るという工法が始まります。

これは、平成に入ってからのことです。

しかし、それでも床断熱が主流であり、基礎に断熱材を貼るというのは、あくまでも水道の凍結防止の為だけのものでした。

したがって、その断熱材の厚さも2センチや2.5センチと薄いものです。

なぜなら、発砲プラスチック系の断熱材は価格が高かったからでもあります。

しかし、室蘭工業大学の鎌田教授や道立寒地住宅研究所などが基礎断熱について研究成果を発表し、鎌田教授が設立した改良在来木造住宅を建築する工務店組織などが我先にと住宅の基礎で厚い断熱材を貼りだし、それらの実証結果が集められ基礎断熱の優位性が言われるようになり広がっていきました。

そして、現在のように床断熱工法と基礎断熱工法の両方があるわけです。

 

では、床断熱と基礎断熱ではどちらが省エネでしょうか?

熱計算ソフトを使い検証しますと、やはり床断熱の方がエネルギー消費は若干少ないのです。

理由は、住宅を立体で考えてみるとわかりますが、床で断熱すると暖める空気の体積は、居住部分のみとなります。

又、断熱する部分の面積も半分以下になります。

基礎断熱の住宅では、床下も断熱区画に入りますから、温める空気の量はかなり増えます。

そして、断熱材を使用する面積も倍以上になります。

価格も高くつきますし、省エネ性でも劣るのです。

では、なぜ基礎断熱を標準的に採用している工務店があるのでしょうか?

特に、新木造住宅技術研究協議会のメンバーを中心とした工務店は基礎断熱を採用していのでしょうか?

その答えは、快適性にあります。

そして、実際に居住してみると省エネ性においてもそれほどエネルギー消費量が増えないのです。

その理由は、体感温度にあります。

これは体験しないとわかりづらいのですが、居室の空気温度と自分の体で感じる温度は環境により違うのです。

Aという部屋とBという部屋があったとします。

そして、両方とも室温計のメモリが20度だったとします。

そこでXさんに両方の部屋に入ってもらいます。

するとAという部屋は少し寒さを感じますので室温を22度にしました。

次にBという部屋に入ってもらいます。

そこも同じ20度なのになんとなく温かく感じました。

そこで室温を19度に下げました。

Aという部屋は床断熱です。Bという部屋は基礎断熱です。

つまり、体感温度が高い環境下では、室内を暖めるエネルギーは少なくて済みますし、基礎断熱の住宅はそのような効果があるのです。

さらには、床下を活用できるために床下を大きな収納空間として使うメリットがありますし、床下にある設備や暖房や電気の配線のメンテナンスが非常にやりやすくなるというメリットも大きいのです。

さらには、土間床工法との併用で軟弱地盤対策と共に、地盤面がコンクリートで覆われることで地盤面からの湿気の発生を抑え、床下の木材が腐りにくくなります。

そこで、価格が多少高くついても基礎断熱を採用している工務店が新住協に多いというわけです。

さて、なぜか今月は基礎断熱と床断熱の違いの解説のような話となり、基礎の断熱材を厚くしてQ1.0X住宅にするための三番目の手法からずれてしまいました。ごめんなさいね。

次回には元に戻りますのでご了承下さい。




□■ おわりに

今回も最後までお付き合いくださいまして、有難うございました。
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ありがとうございました。

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